独島の地質
独島の地質は、火山活動によって噴出したアルカリ火山岩である玄武岩や粗面岩などで構成されている。
東島の頂部は標高98.6メートルで、頂上付近は比較的平坦である。また、厚さ20~30センチの土壌層が分布し、草本類が生息している。しかし、海に面した側の斜面はほとんどが高さ30メートル前後の傾斜が急な海蝕崖からなり、土壌層がないか若しくは薄く、植生被覆が非常に不良である。
西島の頂部は標高168.5メートルで、狭くて鋭い稜線になっているが、南西の標高100~140メートルの区間は多少平坦で、部分的に土壌層が形成され、草が分布している(大邱地方環境庁、2013年)。
独島の基盤岩の分布
< 出典:韓国地質資源研究院、2006年 >
鬱陵島·独島国家地質公園
環境部は、「自然公園法」第36条の3第2項に基づき、2012年12月27日に鬱陵島·独島を国家地質公園に認定した。鬱陵島·独島国地質公園は、他の地域では見られない秀麗な景観を有し、火山活動と侵食·堆積作用によって生成された地形·地質遺産が島全体に広がっている。
考古学的·生態的·文化的価値の高い地質遺産資源を保全·管理して教育·観光資源として活用することで、国民の憩い、情緒の涵養、地域経済の活性化を目的に認定された鬱陵島·独島国家地質公園には23の地質名所があり、そのうち4カ所(スットル(砥石)岩、独立門岩、三兄弟窟岩、天井洞窟)が独島にある(環境部告示第2012-249号)。それぞれの場所は、<図:独島の地質名所(4カ所)>に示されている。
独島の地質名所(4カ所)
< 出典:国土地理情報院独島地理ネット 独島の航空写真 >
独島の地質名所
スットル(砥石)岩
面積445㎡、標高12.6m 侵食に弱い角礫凝灰岩が削り取られ、硬い粗面岩質岩脈部だけが残って形成される
水平柱状節理が特徴
独立門岩
面積1902㎡、標高約30m 岩質は凝灰岩、水平層理と垂直節理が発達している
海蝕崖の前面には、垂直節理に沿って岩石の弱い部分が波と塩分による風化作用によって削り取られて拡大し、基底部には節理に沿って海蝕洞が形成されており、幅が狭い部分の端に海蝕洞がさらに発達して両側の海蝕洞と交わり、アーチ形の岩石地形(シーアーチ)が形成される
三兄弟窟岩
面積1983㎡、高さ44m 強い波の影響を受けて基盤岩が浸食され後退する過程で、岩石が差別侵食された結果、陸地から離れて残留する海岸線付近の小さな島であるシースタックがを形成される
峰のように聳えており、東島、西島と並んで三峰島と呼ばれている
天井洞窟
面積1638㎡、深さ55~75m 島の東端に深さ100メートルほどのカップ状のドリーネ(侵食窪地)があり、そこから海まで海水が出入りする洞窟が2つある。
断層作用によって陥没した地形が風化·浸食作用を受けて形成されたドリーネ 独島に現存する樹木の中で最古の木である独島マサキ(天然記念物第538号)が生息しているほか、クロハトの生息地も存在